白バラの祈り 〜ゾフィー・ショル、最期の日々

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入試バイトが予想以上に早く終わったので、公開が明日までのこの映画を急遽見に行くことに。当然ひとりで。
日比谷シャンテにつくとチケット売り場の人が「本日大変混雑しておりまして〜」なんて言ってる。あたしはもともと前の方の席が好きなので問題なく前から5列目あたりをゲット。
でも場内入ったら席は半分ちょいぐらいしか埋まってなかったのよ。どこが「大変混雑」なのさ〜。
まあシャンテのような単館系では「大変混雑」の部類なのかもしれないね。
平日のせいか、映画のせいか、お年寄りが大変多い。珍しい客層。


自分と同じぐらいの年の女の子が大きな力にに反抗して、責め立てられて、殺されるまでの話を冷静に見られるわけもなく、派手なシーンがないため前半はちとウトウトしたものの、後半は前のめりで号泣。
たった数回のビラ撒きによって捕まり、尋問、裁判とは名ばかりの罵倒を受け、一方的な死刑判決ののち、99日の猶予さえみとめられずに判決の出た数時間後には死刑が執行される。まさに邪魔者の排除、排斥でしかない。
あたしたちはもう、あのナチス政権のやったことが間違いだったことも、その後負けてしまったことも歴史として知っているからゾフィーに感情移入して映画を見ることができるけど、実際自分があの時代あの場所で21歳のちょっと知識のある女子大生だったとして、彼女のように「今の世の中は間違いなんだ」「この戦争は負けるんだ」って大声で言えるだろうか。
大きな力に屈することなく、正義と自由と平和の名の下に、怖い尋問官や裁判官の前で理路整然と反対を叫べるだろうか。きっとできない。


たった60年前に行われていた嘘のような事実。
今のあたしたちには知ることしかできない。でも知ることはできる。
知っていなければいけない。そんな気持ちでいっぱいになった。


ぜひ「ヒトラー 最後の12日間」と合わせて見てほしい。


ちなみに尋問官の人が「ヒトラー」の人だと思ってたんだけど、どうやら違うらしい。
あれー?あの顔どっかで見たことあるんだけどなぁ。