チェチーリア・バルトリ is GREAT!!


サントリーホール
チェチーリア・バルトリ(M-sop)、チョン・ミョンフン(Pf)


バルトリが来日公演をやると聞いて、ぜひ聞きたいと思ったものの、あまりのチケット代の高さ(一番安い席でも1万円弱・・・!)にあきらめていたら、なんともラッキーなことに聴きに行けてしまった。


曲目など詳しい事は後日書くけども、開場前アナウンスでの「調子が万全ではない」との言葉が信じられないほどの名演だった。


確かに前半は高音はかなり力を抜いて響きだけを乗せるような、声楽用語でいうところの「ポジションだけで歌う」ような歌い方で、ああかなりセーブしてるなぁとあたしの耳にもわかるぐらいだったけど、前半最後の「チェネレントラ」のコロラトゥーラアリアから後半のベッリーニロッシーニの歌曲などでの高音の響きの広がりはすばらしくて、決して音量が大きくない彼女の歌声に、会場中が引き込まれ、圧倒されていた。
特にベッリーニの歌曲3曲は音大受験生なんかも歌うような、容易でどーってことない曲だなと思ってたのに、歌い方によってあんなに胸を打つ名曲になるなんて!目から鱗
技巧はもちろん素晴しくて、でもそれだけじゃない声のコントロールと、発音での表現力にはもうほんとに言葉もありません。
ぐうの音もでない、というのはこういうことを言うんだろうと、初めて思った。


ミョンフンのピアノも、彼女の調子に合わせてかなり音量をセーブしていたものの、そのかわりになんとも多彩な音色で弱音を使い分けてのすばらしい伴奏でした。和音ひとつだけでもうっとりするぐらいなの。


いやーすごすぎてどこから勉強したらいいかさっぱりわからないんだけど(^^;
聴けてほんとにラッキーだった。
Nちゃん、声かけてくれてどうもありがとう。


しかし、そんな素晴しい演奏の余韻をちゃんと楽しみたかったのに、相変わらずのフライング拍手に何度も痛い思いをしました。
「わかってるつもり」な人が一番タチ悪い。
わからない自覚のある人ならみんなが拍手するまで待ってるもん。
褒めたたえるために高いお金を払って来てるのかなぁ。音楽を聴くためじゃないの?


帰り道、iPodにたまたま入ってたので聴きながら帰って来た。

シャン・ダムール~フランス歌曲への誘い

シャン・ダムール~フランス歌曲への誘い


「Hai, luli」がいい曲。