聴くほうの第九

日本フィルハーモニー管弦楽団 歓喜の「第9」特別演奏会2007


東京芸術劇場


沼尻竜典(Cond)、大岩千穂(Sop)、林美智子(Alt)、錦織健(Ten)、大澤建(Bas)、東京音楽大学(Chor)


武満のアカペラ合唱と沼尻さんの第九が急に聞きたくなり、当日券を買って行ってきました。
出身大学の合唱を客観的に聴くのはほぼ初めてだったし
自分が参加していた去年までもそれなりにうちの大学の合唱はレベルが高いと自負していたし
この「武満+第九」プロは、3年前に自分も歌って沼尻さんのファンになったきっかけになった公演でもあって
今日も結構楽しみにしていたのですが
えーと、うーんと・・・



武満はよかった。

「死んだ男の残したものは」なんて、胸がつまってちょっと涙ぐむぐらいよかった。

200人でもクオリティの高いアカペラは可能なんだ、って知った。



第九も、よかった。


3楽章までは・・・・


いや、4楽章もオケ部分はよかった・・・


ああもう、会場で聴いてて十分凹んだので、あんまり細かく書きたくないです。
とにかく、自分がうまいと思って歌っていた合唱ももしかしてああだったのか・・・とちょっと怖くなりました。
ほんと、ソプラノ、がんばって!
第九ってチケット代普段より高いんだからね!
最後のプレスティッシモで沼尻さんと日フィルさんが熱狂して終わってくれたおかげで、会場ではなんだかいい演奏だったような雰囲気になってたのがせめてもの救いでした。



オケでは、ロンドン留学から帰国したホルン主席の福川さんの音が不思議なほどホールに響いていて、tuttiの中からもその音だけはっきりわかるほど3階席まで聞こえてくるのに驚いた。
音が大きいんじゃなくて、楽器が、ホールが、鳴ってる、って感じ。
今日あらためて、第九のホルンってずーっと吹きっぱなしで大変!と思ったんだけど、それでも福川さんだと安心して聴いてられる。
偉そうなこと言うけど、あの希有なホルンの音を押さえることなく生かして、ほかのパートがバランスをとったら、これはすごいオケになると思う。