redsmoke2006-12-02


小学校の同級生Aの結婚パーティーだった。
授業が終わったその足で、私服に髪振り乱して会場に駆けつけ、入り口で出迎えてくれたAにおめでとうを言う間もなく、「き、着替えていい?」・・・我ながらひどい・・・。


パーティーはAと旦那さんの大学の後輩のしきりですすめられた。
友達の結婚式(二次会だけど)に出席するのって初めてで、ああーこういうことするんだよね、うん、漫画とかドラマで見た!なんて思って楽しかった。
神父役の後輩による疑似誓いの儀式、新郎の上司の乾杯の挨拶、温泉旅行が当たる抽選会などなど。
あたしも余興として、少し歌わせてもらうことになっていたので、アカペラでAmazing Graceと、急ごしらえの伴奏音源をバックにシューベルトAve Mariaを歌った。
喉の調子も良くなかったし、大学生ノリのパーティーだとこういう静かな歌はしらけるかなぁとか、すごーーく心配も緊張もしたんだけど、予想に反して皆すごくちゃんと聴いてくれたうえ、終わったあと大きな拍手やフラッシュの嵐までいただいてしまって、恥ずかしい半分嬉しい半分でぺこぺこお辞儀をし、えへへとばかみたいに笑うことしかできない自分。
あとで知ったんだけど、Amazing graceの途中であたしの右後ろにいた新婦Aが泣き出してしまって、その涙を新郎がそっと拭ってあげるという、まさにハイライトなシーンがあったらしい。やけにカメラマンさんが後ろを撮ってるなぁと思いながら歌ってはいたんだ。そんないいシーン、あたしも見たかったよー
最後、Aの親友さんのスピーチでは、親友さんがAに内緒でご両親に手紙を書いてもらってて、その内容がすごく素朴で素敵だったんだ。

「Aが生まれたとき、病院がとても混んでいて、緊急入院で出産したAのお母さんは他の妊婦さんに羨ましがられたんだよ」

命名するとき、おじいさんが付けたかった名前は「さなえ」だったのだけど、お父さんは初めておじいさんに無理を言ってAという名前をつけました」

ああ親の記憶ってそれだけで泣けるなー。


Aも旦那さんもすっごく幸せそうだった。
Aとあたしは中学からは別々の学校で、かなり長い間音信不通だったのが、今年夏に友達のお母さんのお葬式で偶然同席したのがきっかけでまた連絡をとりあうようになった。
それで今日こういった式に呼んでもらえて、お祝いすることができたのがほんとに嬉しい。偶然のような必然だったのかもしれないし、友達のお母さんが引き合わせてくれたのかもしれないなぁと思う。
おめでとう、ほんとうにおめでとう、おめでとう。
今ほどじゃなくてもいいから、この先ずっと幸せでいてね。


帰り道、別の友達に聴いた話。
Aは結婚報告の際、彼の一挙手一投足全部がツボで、もう大好きで大好きで彼がいればいい、
はやく結婚したくて仕方ないんだって言ってたんだって。
Aは普段からそんな夢見がちなことを言うような子じゃないぶん、なんか本気さが感じられてすごいよね、って言ってた。
あたし、現実にそんな人間関係が存在するなんてこと、信じてなかったんだけどなぁ。
んーなんかこのことを深く考えようとするとざわざわするので今はこのままそっと置いておこう・・・