すごいヴァイオリニストを見た

第22回〈東京の夏〉音楽祭2006
〈アパップのモーツァルト
ヴァイオリン&クラリネット 二大協奏曲の夕べ


ジル・アパップ(Vn)、亀井良信(Cl)
沼尻竜典(Cond)、トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ


Vnコンチェルトはアパップの弾き振り。
ステージを歩き回りながらソロを弾き、ときにはオーケストラパートも弾き、カデンツァはジャズになったりカントリーになったりインド音楽になったり。
あたしはボーダーレスな「楽しければいいじゃん」的発想は嫌いなので、受け入れるまではかなり時間がかかったけど、体感時間にして10分もカデンツァで好きなこと弾かれちゃうと、もうお祭りだし確かにすごいし面白いししょうがないと思って諦めて楽しんだ。
お客さんもたぶんモーツァルトを聴いてることなんて忘れてしまったように、大盛り上りだった。
個人的には自由なソリストにぴったりとついて、モーツァルトの音を鳴らし続けたTMPに拍手。


そんなお祭り騒ぎ後、休憩に続いてシンフォニーを振らなきゃいけない沼尻さんはさぞかしやりにくいだろうと思ったのだけど、とっても端正で気持ちのいいモーツァルトを聴かせてくれた。
やっぱりあたしはこっちがいいな。