久しぶりにオーケストラ。

日本フィルハーモニー交響楽団第610回定期演奏会サントリーホール

沼尻竜典(Cond)

マーラー交響曲第10番 アダージョ(全集版)
R.シュトラウスアルプス交響曲

学生じゃなくなってからお金がないのでもっぱらサントリーではP席を買うんだけど、今日のP席3列ヒトケタ台の席はとても良かった。
P席だとやっぱり金管や打楽器群が近くて弦が遠いのでバランスがなぁ・・・と今までは思ってたんだけど、今日はかなり上手寄りだったので、自分の好きな低弦がズーンと良く聞こえ、金管群と打楽器までには程よい距離があって、かなり自分の好みのバランスで聞けた気がする。この席はいいなあ。今度も選べたら買おう。


アルペン」はとにかく山盛りのホルン*1が有名だけど、それにも負けず劣らず、打楽器の数と存在感がものすごかった!(ホルンは、プレイヤーの方が上手だったためか、そんなに音で「山盛り!」感は感じなかった)
何度か見たことはあるけど、あのウィンドマシーン*2とサンダーシート*3の無駄なデカさが!爆笑!
サンダーシートなんてね、身の丈2メートルもある金属の薄い板の下部分を人が持って、
ベロベロベローーーーッッ
って揺するという演奏方法・・・!しかも1曲のうちで1度だけ・・・!!!
そうすると雷っぽい音が出る、ということなんだけど。面白すぎます。ニヤニヤしちゃう。


そしてR.シュトラウスの最後の交響詩なのに、あの取っ付きやすいメロディと描写力に脱帽です。
あのテーマ、あたしにはウルトラセブンにしか聞こえないけど・・・^^;
でもあれは山登りしたことある人にはわかる、明らかな夜明けだし頂上だし霧だし山の夜の音なんだよなぁ。リヒャルトってば耳良すぎ。
あと冒頭の夜明けや頂上で、これでもか!ってぐらいの数の楽器が一斉にジャーン!とやるときの、あの有無を言わせない圧力というかパワーがものすごい。
リヒャルトはこの曲に「アンチ・キリスト」という言葉をつけたらしいけど、山の上で見る日の出とか、自然の威力っていうのは確かに宗教的な神性をくっつけなくとも人の心をブルブル振るわせる力を持っているよね。


沼尻さんのコンサートを聴きにいったのはほんとに久しぶりだったのだけど、十八番のマーラー&リヒャルトってこともあって、とても楽しそうにのびのびと指揮されていた感じ。
そしてオーケストラもそれに負けず、広大な音を響かせるもんだから、頭の中に草原が広がって脳内トリップしまくりでした。


ひとつ悔いてるのは、マーラーのVnソリの超いいところで、エヘン虫が訪ねてきちゃって、ゲホゲホしてしまったこと・・・
あれはやってはいけなかった。隣のオヤジの鼻がずっとピーピーいってたのよりダメだった。
のど飴も舐めてたんだけど・・・反省。。。


来月はラザレフのプロコシンフォニー第2回目!
その前に1回ぐらい、オケ行きたいなぁぁぁ。やっぱり生のオケはいい。あの空気の振動が直接耳と肌を震わせる感じがたまらん。
あまりに久しぶりすぎて、良すぎて、マーラーの最初のヴィオラの2音目ぐらいで涙出たもん。

*1:舞台上に8本、バンダ(別働隊)として4本?かな

*2:http://www.animato-jp.net/contents4/WM.html

*3:http://www.pro-per.co.jp/effects_metallicinstruments/000191.html