日フィル定期演奏会 ショスタコ、堀米さん!

サントリーホール
広上淳一(Cond)、堀米ゆず子(Vn)、日本フィルハーモニー交響楽団


ショスタコーヴィチ交響詩《10月》op.131
ショスタコーヴィチ;ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調op.77
エルガーエニグマ変奏曲(創作主題による変奏曲)op.36


LB3列目。下手側の舞台と客席の間ぐらいかなぁ。
音のバランスはさておき、舞台が近いおかげで迫力のある音が聴けました。
客席は6割ほどの埋まり具合。1階席の両脇はガラガラ。
結構興味深いプログラムだと思うんだけどなぁ。


1曲目の「10月」は15分弱?と短いけど、ショスタコーヴィチがギューっと詰ったような曲。
交響曲10番や12番の派手なとこだけを集めたみたいな。とってもかっこいい。
途中でマシンガンの音が出てきたり、題材は深刻なんだけど、張りつめた緊張感とぶわっと盛上がるのがたまんない!

にしても、一度でも演奏する側に立った人間なら冷静ではいられない、あの難しさ・・・聴いてるだけでもぞっとする。


次のヴァイオリンコンチェルトは、もう、なんといっても堀米さんのあのパワーとテクニック!!
ほんとにもう圧倒という言葉しか出て来ないような演奏だった。
あたし、コンチェルトって曲によっては途中で飽きてしまうことが多くて(寝ちゃったりとか)苦手意識があるんだけど、今日は飽きるどころか始終前のめりで、手に汗握る名演!
ずっと堀米さんばっか見てた。


で、休憩はさんでエルガー
最近ショスタコブームなあたし的には、ショスタコの後にエルガー?どうなの?冷めちゃわない?って思ってたのだけど。
結果的には、聴いてみたら面白かった。
前半がずーっと力入りっぱなしだったぶん、落ち着いてゆったりとね。
たまに食べるモロゾフのプラリネ詰め合わせみたいな、1曲が短いのだと数十秒で終わってしまう。でも、それぞれの変奏に手の込んだ味があって、次のはどんなかなーって思いながら聴ける、楽しい曲。


特に、第8変奏から第9変奏「Nimrod」に入るところでは、弦がPPでGの音を霞のように残したままで、他の楽器が重なってきた瞬間、思わず天を仰いでしまったほど・・・鳥肌もんの感動でした。
最後はR.シュトラウスが「英雄の生涯」で自身を英雄として描いたように、派手な、大袈裟な、大団円なエルガーの自画像で終わる。金管とスネアドラムがかっこよくて印象的。
すっきりさっぱり、やり切った!って感じの、堂々たるフィナーレでした!
あーきもちよかった


考えてみたら日フィルさんも広上先生も、客席で聴くのは初めてでした。
今年の年末は広上先生&N響天地創造だって!出られるのかな!

日フィルは6月ごろまで行きたい演奏会が目白押しだー