「うつくしい子ども」石田衣良

あいかわらず漫画のようなストーリー展開に翻訳ものの小説みたいな描写が交錯する。
この人の本ってよく「テンポが良い」とか書かれるけど、あたしは突然出てくるシンコペーションみたいな、確信犯的なテンポのずらしがあるなーと思う。
だから読み終わった後、漠然とした印象だけじゃなく、どっか引っ掛かりがある感じ。
それが怖くもあり、興味を引くとこでもあるんだ。
だからまた読みたくなる。中毒性?みたいな。

「弟」の存在が、最後まで哀しい。